Asia特集&コラム

キャリアマネジメント

Lesson04.女性に対するキャリア開発の必要性

日本の女性管理職

日本の女性管理職

近年、日本企業でも、色々な分野の職業で女性の活躍の場を増やすようになってきましたが、女性管理職となるとまったく別のお話。先進国での管理職に占める女性の割合は、アメリカで約45%(1999年国際労働機関=ILO=調査)で、ここ、シンガポールでは、マネージャーの100人中50人、50% は女性マネージャー。
一方、日本の管理職に占める女性の割合は100人中、たったの7.8人。管理職の人達のなかで女性は7.8%と、依然として世界最低レベルにとどまったまま。
これでは、ずっと仕事を続けてキャリアアップしていきたい、自分の仕事を管理職にグレードアップしたいと思う日本人女性達が、外資系の会社や海外にキャリアを求めるのも解る気がします。
その昇進の障壁や男たちの権力政治への入り口には無形・有形の男女の区別が立ちはだかるわけで、女性達にとっては、無理して男社会にはいろうという無駄なパワーは使わずに仕事は仕事と割り切り、得意分野を活かして派遣社員で働く日本人女性がこの10年で急増しました。女性社員の総合職が生まれて増えてきた時期と女性の派遣社員が増えた時期が同じことには、日本の男女差別の皮肉な関係性がある気がしてしまいます。

このような日本の事情は海外でも話題になっていて、私は何度もシンガポーリアンの女性に、「日本の会社は女性が昇進できないのでしょ?だから、あなたはシンガポールに来たの?」なんて、言われてしまう。
当地では、日本企業で活躍している女性管理職の話は聞いたことがないのでしょう。
確かに、シンガポールの日本企業では、日本人女性の駐在員ディレクターやジェネラルマネージャー(部長)は見たことがない・・・!


海外就職と海外日本企業への就職とのイメージギャップ

シンガポールでは、日系の人材紹介会社も多く、海外就職を希望する日本人女性達が日本やその他の国から来て、転職活動をしています。
その海外就職の現実は、皮肉なことに、海外就職を果たし、勤務地が海外になったとしても、日系企業に勤めたら場合。
通勤の風景や住宅環境が変わるだけで、組織のなかで求められる女性の役割や、キャリア形成のあり方などの仕事環境は、日本と変わらないかもしれません。

シンガポールで海外就職をしたある女性は、「海外に進出している会社だからと思って入ってみたら、以前の日本の会社よりも、古い企業体質で驚いた。」と言う。
海外就職といっても、シンガポールの日系企業と従業員との雇用関係には、日本と同じ風土が色濃く残っています。

欧米、オセアニアでの海外就職活動では、「日本人だから何?あなたは会社に対して何ができますか?」ということが問われる。
その時に、「あなたのキャリアの専門はなんですか?」と聞かれて、「専門?私は、○○会社の総務部で7年勤めました。英語力はTOEIC800です!」と・・・・なると、外資系での就職は難しく、日本人マネージャーの英語力を補佐する秘書、駐在員をサポートする庶務系の仕事、日本語カスタマーサービス系以外では就職が難しいようです。

海外で働く人にとって、就職とは、会社に入社することでなく、その仕事に就いて、会社の期待する成果を出すための、会社との契約(約束事)だということを認識しておくことが大切です。
その違いを認識したうえで、今の自分は、何を目指して働き、今、自分が何を持っていて、何を持ちえていないのか?ということを自己認識することがキャリアアップをするうえで大切な分析です。
そのうえで、今の自分のキャリアを補強、開発できる、ハッピーな海外転職を果たしていただきたいですね。


負け犬のつぶやき?

昨年、私は、花嫁修業系はさておいて・・・ある外資系のトレーニング会社が東京で開催した、「タイム・マネージメント」のプログラムに参加した。
参加費は、一日セミナーで四万二千円である。きっと、この料金のセミナーなら、会社のサポートで参加するビジネスマンばかりだろう・・・、と思っていた私の予想は、完全にはずれてしまいました。
参加者二十人中、半分は女性。それも、講師に聞くと、皆さん、個人負担での参加だと聞きました。
年齢は、大体、二十代後半~三十代後半。
皆、週末の休日をつぶして、遠方にも関わらず個人の意志で参加した人ばかり。
そして、個人的に驚いたことがもう一つ。なんと、夫婦二人で参加している人が二組もいたのです。

私は、(えっ、この人達、週末の一日セミナーに、八万四千円も使っちゃうわけ?
格安海外ツアーに二人で行けちゃうじゃないの!)と、思った途端に自分が少々情けなくなり、同時にそんな旦那様をもっている奥様がまぶしく見えた・・・。(これが、負け犬の感情?)
このセミナーを二人で受講し、きっと、自宅で自分達の仕事と人生の価値感について話し合い、二人でゴールについて話し合った?かどうかは知らないが、お互いの価値感をこのセミナーをきっかけに確かめて、話し合い、人生のタイム・マネージメントをするという使い方をしたとすれば、この受講料は逆に格安なのかもしれません。


自分のキャリアを陳腐化させない

自分のキャリアを陳腐化させない

会社から与えられる仕事をこなすだけでは自分のキャリアに不安を感じる人、キャリアチェンジを考えている人、自分の仕事の専門性を高めたい人達が、ここ5年位で、東京や大阪などの社会人大学院、大学のオープンカレッジ、専門学校で働きながら、または会社を辞めて学ぶ人が日本で急増しました。

また、これまで組織内での女性管理職へのキャリア開発の機会が極端に少ないせいか、働く女性達は、自力で職業の専門分野、マネジメント分野から起業塾まで、ビジネス・キャリアを磨くコースへ働きながら学んだり、一旦、会社を辞めて転職前に学ぶ人が本当に増えました。
男性達が、アフターファイブにお酒を飲んでいる間、女性たちは、せっせと自己投資をしているようです。

一方、男性管理職の場合は、やはり、会社が用意したマネージャー研修が基本。

ところが、シンガポールに赴任している駐在員の方達は、そのようなフォロー研修が、海外に来てから、まったく受けられなくなったという声も多い。
そういう意味では、自分の次のステージのためのキャリア開発について、自分で準備をしておかないとならない点は、海外駐在員も現地就職で働く女性達も同じなのです。

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