インキュベーター・インスティテュート齋藤一恵のブログ

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2016 年 3 月 31 日 木曜日

シンガポール人材・採用管理とクラウドHR活用のススメ

シンガポールで、小さな会社の雇用契約書の作成から大手企業の組織の人事制度まで多様な人事プロジェクトを経験してきた
インキュベーターインスティテュートの齋藤Kazです。

そのシンガポール人事管理規程の策定、人事制度の仕組みづくり、はたまた従業員の労働環境を見てきた経験から
HRクラウドソリューション活用が、どのように人事アドミン業務ワークを削減し、データベース化によって、経営上、業績管理にも分析データを提供することになるのか? そして、どの方向性に人事部の能力を上げていくべきなのか?

そんなことを海外シンガポール、アジアで外国人スタッフを採用、管理、育成に関わる管理職の方に、人事だけの視点でなく経営や事業運営の視点からも、ITを活用したHR-Administrative work の効果的な使い方をお伝えしたいと思います。

シンガポール【人材・採用管理業務について】

従業員が5人の小さな会社も、200人いる会社も、経営者は必ずやらないとならない従業員に関するアドミン業務があります。それが、人材管理・採用管理です。
会社を経営していくなかで、とても重要なマネジメントですので、知らない人はいないと思いますが、ある程度の組織規模で働く若手の会社員ですと、どうしても人事は人事部の仕事、という意識がありますよね。

でも、最低限の人事管理業務、すなわち労務管理業務はどんなに小さな会社でも大手企業でも量が違っても、最低限の人事領域としての労務管理業務=HR-Administrative job でやるべき月次業務の種類はあまり変わらないのです。

「人事」、と日本語で話すと・・・皆さん、イメージや役割が様々。

中小企業さんに人事管理のお話をお伺いすると。

「うちは小さい会社だから、経理も総務も人事も兼任だよ」

「人事?アドミンのおばちゃんが紙ファイルつくって遅刻も有給残数の管理もやってくれてるよ」

「残業計算、給与計算、採用もHRがちゃんとやってますよ」

大手企業の人事専門担当者にお会いすると。

「うちは、まだ海外拠点の人事評価制度がちゃんと運営できていなくて・・」

「報酬制度が海外ではまだ統一できていなくて・・ローカル駐在員の手当とかどうしようかと」

「福利厚生制度をシンガポールのベンチマークしたうえで見直したいと思っているですけど」

という反応があります。

人事管理と言っても、実は経理よりも知識・専門業務の領域が広いことと、企業によって管理業務の範囲、マネジメントへの関与の仕方に大きな違いがあり、まったくイメージが違います。 しかし、HRとは、会社経営と従業員の職業人生の様々な場面で人・組織へのアプローチによる対応が求められます。

大きく横の領域で分けると、
【採用管理】【人材管理】【育成管理】でそれぞれの専門知識や業務管理領域があります。
経理や会計は、事業運営のお金の流れと結果を記録していく業務ですが、人事は、運営結果を記録する仕事だけでは機能せずで、能動的に人にアプローチしないと成果がない業務が広くあります。そこは、会計でいうと財務に近いですね。

解り易くすると図のようになります。

001.jpg

とにかく、どんな規模の企業のHR担当者にもお話しているのは、このグローバルなビジネス環境から、人材市場から評価される「人事部門」は、従業員カスタマーサービス部門、そして社内ブランディングを高めるマーケティング戦略部門の役割を求められれているという方向性についてです。それが、欲しい人材を寄せ付け、逃がさないための一つの企業の魅力になりうるからです。

一方で海外拠点と言えども、日本企業で務める日本人駐在員の多くの方たちは、日本国内の会社と商品の認知度、ブランドから、海外でも企業ブランド、認知度が高いと思い込んでいるところがあります。
また、日本、日本人、日本企業のカスタマーサービスの良さはどんな小さなお店でも会社でも高いサービスレベルという評価がありまして、それと会社の市場ブランドがごっちゃに認識されている方が多いのです。

商品の認知度が高く、顧客の満足度を上げるために様々な施策を重ねてきておりますから当然、商品やサービスの評価は高いです。 
一方、その商品やサービスをつくり、事業の構成要因である社内の従業員に対してのサービスは、表向きの会社の行動とは想像できないレベルでの対応になっているケースがあります。 これは日本企業の文化なのか?? という理解が難しいことがあります。
個人的には、この態度は、日本人の「内と外」の精神文化に基づいていると考えているのですが・・

私が普段、シンガポールの現場を拝見して感じていること。
それは、日本企業の海外拠点は、本当にITとHRが10年以上、その彼らが競合しているシンガポールやその他の外資企業の現場の実践から遅れていて、時が止まっている現場が多いのです。
この普段、黙っていられない私が一度、現場を見て、絶句してしまったケースがあります。

それは。ある大手メーカーさんのオフィス。
就業規則をリニューアルするプロジェクトで3ヶ月の期間、毎週のように検討会議で通いました。
ある日。
日本人総務部長(経理、人事、総務担当)が、
「齋藤さん。シンガポールのMC、メディカルリーブって、メディカルサティフィケートを持って来れば、有給で処理しますが、その日数の管理とか、医療費の承認ってどう判断すればいいのですか?」

と言われて。
「御社は、現在、どのように有給管理されているんですか?一度、拝見させてください。」

オフィスのアドミン担当者にお願いして見せてもらいました。

すると。。。
「誰がいつ、有給、病気休暇とりました、日付、サイン」という手書きの一覧表でした。

まるで、うちの会社が使っている会議室予約フォームのような一覧フォームに手書きで、日付、人の名前、サインでした。

これは・・・・やばいと思い、本当に沈黙してしまいました。
(そういう間に何か言わないといけないと思うタイプの私で。)
大手企業さんの担当マネジャーの前で、唾を飲み込んで。

ただ、それを披露してくれたローカルスタッフに
“All right ! Thank you so much! But, how do you manage that’s approval by management ?”
と聞いたら、”Just submit to accounting manager!”
というわけで、病欠有給申請、医療費の会社負担清算も条件チェックなしで、経理が清算。
(そういうことね・・・苦笑い)でした。

私はこの時、初めて日本企業のアジア拠点はもっとIT化と人事マネジメント新しくしないとやばいかも!!と決意したのでした。
今日はもう長い文章になってしまったので、ここまで。。(^_^.)

2016 年 3 月 9 日 水曜日

日本人にとっての海外インターンシップと欧米諸国の企業にとってのインターン生

私は90年代に海外留学、インターンシップをしたい人へキャリアカウンセリングをしてインターンシッププログラムの手配のサポートを仕事にしていました。日本国内の学歴だけで、職業選択が制限される常識のなかで、海外にいって勉強しなおして、自分のやりたい方向の仕事に挑戦する道筋を海外での専門的な勉強をすることで、キャリアチェンジできるよ!! という信念があり、それが、私の最初の起業でした。

当時、海外インターンシップといえば、「お金と人の労働力搾取」じゃないか?と思うような業者がいて、個人的には「それって、どうなの??悪徳じゃないの?」と思っていました。
悪徳業者を一掃してやりたいという気持ちで、人の人生のカウンセリングについて勉強して、産業カウンセラーの資格をとり、人の人生を左右する海外留学、インターンシップを希望する社会人向けにカウンセリングと手配のサポートをするカウンセリングオフィスを東京、上野で設立したのが、私の最初の起業の情熱でした。

当時、それは、その本人がそのプログラムに100万円以上、お金を払って、現地で提供された部屋に家賃もちゃんと払い、海外の企業に派遣、研修生として働くというパターンでした。

アメリカや、イギリス、オーストラリアなどでは若者のインターンシップ受け入れがある意味、企業の社会的な活動として定着しているもので、日本でいうとアルバイトと同等レベルの仕事が与えられることが常識的。

「日本の若者の「夢の実現」か「やりがい搾取」か、米VC・Fenoxの騒動で見えたシリコンバレーインターンの実情」
http://jp.techcrunch.com/2016/02/26/fenox/

この記事にある企業での体験は、日本人にとってはシリコンバレーというブランドも含めて確かに魅力的だと思います。
この記事で見えてこないのは、日本人を中心とした56人のうち、何人がこの会社で採用になったのかなあ? と思うけど実際、雇用計画ゼロが前提でも、「若者の就業体験を提供する」ことが一般的な目的なので。

日本企業の若者インターンシップ受け入れの実践が進化していないなあと思うのと、日本の場合は、優秀な学生採用のひとつの手段と考えていて、お客様扱いの企業が多く、海外のインターンのあり方と比較すると「搾取」に見えやすいかもしれない。

2015 年 11 月 16 日 月曜日

日本のシングルマザーと社会のあり方について

私は自分の育った環境が経済的には裕福じゃなかったけど、たまたま両親に恵まれて安心して高いリスクのあることも挑戦してこれたタイプみたいです。
しかし、振り返ると自分の10代の友達のなかには、家庭の事情で仕方なく、一般的な進路を「簡単に」あきらめてしまう選択をする人がいました。

そこから、なんで??という疑問を持ちながら、当時、
「なんでだよ!!大丈夫だから、あきらめるな!!」と馬鹿みたいに熱をこめて説教したけど、その成果は全く何もありませんでした。

自分の無力さを感じ、その境遇にたまたまなった人のその後を気にかけながら、私は大人になりました。

実際の高校時代、私は今で言う、「地方のマイルドヤンキー」みたいなもんで。笑
多数の人と同じことをするのが、気持ち悪い学生でした。。笑

一方で学生時代、仲良くなって当時一緒に遊んでいた友達は、今、思い起こすと半分が母子家庭にいた女友達だったみたい。

いつも、放課後に皆が集まる場所は、シングルマザーの太っ腹なお母さんがいる友達の家でした。

みな、クラスも違ったけど、なんだか一緒にいて居心地良くて楽しく女子の話ししながら、ただスナック食べながらおしゃべりとか普通の女の子グループレベルで一緒にいました。

しかし、高校卒業という避けられないイベントには。進学せずに就職した人がほとんどで仲間内では、進学したのは実際は私だけでした。
それは、そうなって知っただけで。。
あれだけ、一緒にいたのに進路の話しとかはしてないんですよね。。
放課後は、たわいない女子トークと、たまに親とか彼氏の話しばっかりで、私は聞き役でした。

そして今、振り返ると、彼女たちには年上の社会人の男性彼氏がいました。

その後、彼女たちは私なんかよりも、いつも彼氏がいて恋愛には事欠かない女子力がとても高く。だからこそ、まあ、水商売に行く女子も多く。
実際、女子として魅力的なんですよ。ほんと。

しかしその後、この10人くらいのなかで、結婚・再婚をしたシングルマザーが7人(現在、再婚している可能性もあり)、2人は最初の結婚で主婦、残りは独身のままになってしまった人生の経緯を見ていて。

私は友達でも男になれないし、何も手を貸せることができず。女友達の前で見せている彼女たちと、その好きな男性の前で見せる人間性は違うだろうな~と、想像していて、遠くから見守るしかありませんでした。なんだろ。介入できず。

しかしながら、「人間・個人」として魅力的な人・友達がほとんどで、そのせいで、私は10代の時から、ず~~と日本のシングルマザーの貧困に問題意識が強いのかもしれません。

現在の日本社会は昔よりもコミュニティでの個別化、孤立化が進んでいるので、さらにシングルマザーを助け合える機会の損失も増えていて貧困化を加速させる一つの要因になってると心配が増えているのです。

一方で私の現在の経済活動の中では外部のコンサルの立場にあるので、ある組織の中での人権と企業倫理について考えさせられることが多く。情報をシェアすることは大切で情報貧困者が結果的に差別的な処遇になっている現実が多いな・・と。(^_^.)

2014 年 10 月 5 日 日曜日

海外の日本人企業への「男も女も考えるべき営業スタイル」について

日本では、このあたりを女性の営業が踏まえるのがベストかもしれません。
「女性ならではの視点から!女性営業職が成功するために押さえておきたい三つのこと」

私も一営業ですが、海外の日本企業向けの営業では、日本的、女的な心遣いが、逆にその日本人駐在男性を「グローバル人材としてはだめにする」ところがあると感じています。

なんせ、これだと、海外なのに、日本人駐在員のお客様を、エレベーターにのせるときも日本風にして、先に乗せて、扉が閉まる寸前では、こちらが90度のお辞儀をしてお見送りするわけです。(これは、相手が望んでいる常識だろうと思うわけで。)「お前、わかっとるな」にしないとならず。
しかし、その社長と同じリフトに乗り合わせているその他のシンガポール人や欧米人から、見えている私達はきっと、、「おっと、なんかすごい日本人的なもの見ちゃった!」で、お辞儀が終わるまではエレベーターの扉に、「閉まる」ボタン、押しにくい様相になるんですよ。苦笑
日常で、多様な文化が存在しているシンガポールでは知的富裕層のスタンダードとしては、実はイギリス文化の影響を受けていて、「ジェントルマン精神」が見えないところにまかり通っているのに、日本人の社長は、いつも、男が最初、Mens first の常識を貫いていらっしゃる。。。私もクライエントの会社内の場所では、自然に合わせられるけど、公共の場所では、それが常識、ご満悦な方に遭遇すると・・・
周囲の世間体を感じて、どう態度を決定したらいいのか、う~む。となります。また、このあたりは海外なので・・と社長に苦言を言ったほうがいいのか?言わないほうがいいのか?といつも悩んでいる私である・・・苦笑

2014 年 1 月 5 日 日曜日

2014 新年明けましておめでとうございます


みなさま、明けましておめでとうございます。

長い間、Facebook やTwitter を使っていて、このブログを更新せずにいて、気が付いたら1年経過・・・・。 (^_^.)

その間に、長らくお会いしていない方から、齋藤、会社は大丈夫か?と心配して日本の携帯メールよりご連絡を頂いた方がいまして、返信を何度も差し上げたのですが、先方はメール着信拒否設定をされているようで連絡ができない。電話番号も解らない!笑

自分ではSNSで近況報告、プライベートの小さな場面までネットで公開している気になっていましたが、SNSを使っていない、つながっていない方からすれば、このサイトが長い間、更新されていな様子をみて心配をかけることがあるんだな・・と反省。 単なるウェブサイト、ブログ更新の怠慢でございました・・・そして暇なく働いておりました。

一方で、Facebookでつながっている人とはお互いの近況を本当によく目にしているので感覚的な距離が近く、物理的な距離は関係なく、ご近所感が高まりコミュニケーションがしやすくなるということも実感しています。

ただ、この一件から学んだことはSNSというのは、あくまでプライベートな人間関係や話題が中心でコミュニティは固定しやすいものなので、やはりビジネスとは使い分けが必要なんですね・・。ネット業界の人たちは難なくFacebook & Twitter だけでビジネス関係もメンテナンスできるようですが、そうだったうちのビジネスはアナログの労働サービスでした。

さて2014年は、インキュベーターインスティテュート創立10周年の年です。
これまで、シンガポールをベースに日本企業の海外拠点の人事管理、人材育成の領域を専門にマネジメントの支援をしてまいりました。
2004年のシンガポール創立当初から、会社の規模拡大は考えたことがなく、日本企業や日本人のグローバル人材創生をビジョンに、小さくても一流を目指していきたいという希望できました。
クライエントの課題に寄り添い、正解はこれですという法律家のようなスタイルではなく、クライエントが自社で考えることを可能にする場づくり、自分達で行動できるように導く、プロセスコンサルテーションのスタイルにこだわってきました。

普段、日本企業の会議室での場面では、すぐにAかB、正誤を決めたいタイプの日本人管理職の方が少なくありませんが、私はいつも、「そうですね、A , B, それ以外にもCは考えられませんか? それと、ここシンガポールではDというシナリオもありです」という提示をして、この異文化、価値観が多様なアジアの環境におかれているという想定を会議室では意図的に提示、多様な考え方を提示し、想定外のことを一度、受け止めて考えてみる、という場づくりに注力してきました。

昨今、日本からは、サイコム社をはじめ、アルー社、つい最近にはリクルート社、グロービス社などの人材研修会社もシンガポールに進出されてきました。
やっと、本気で日本企業にも、アジアのナショナルスタッフやリーダーの育成への意識が高まってきた?感じがします。

これまでのシンガポールの日本産業界を振り返ると、私がグローバル人材育成事業でこの会社を設立した2004年の創業当時は、本当に欧米企業やシンガポールの大手企業に比較して、在シンガポール日本企業は大手企業であっても、その多くはローカル人材への教育投資をしていないという現実を知り、唖然としたものです。また、駐在員の能力開発なんてことにはまったく考えたことも、研修予算枠もありませんでした。
あったのは、ベルリッツなどの英会話スクールの授業料負担制度でしょうか。笑

大手のグロービス社やリクルート社をはじめ、人材育成業界で、このアジア地域に進出している日本企業へマネジメント能力の向上が大切なこと、成長している企業=優秀なアジア人材を持つ企業は継続して人材への能力開発投資をしていること、その実践をおろそかにしてはアジアのグローバル競争市場では自社の競争優位性が持てないこと、それをもっと日本企業へ意識付けしていく流れを創れたらとても良いことだと思っています。

今後は、ブログでアジアの人材育成の現場や企業のケース、シンガポールの雇用法改正、雇用契約や人事制度についてのトピックスで書いていけるように頑張ります。
まずは新年のご挨拶まで。
齋藤一恵 Kaz

2013 年 5 月 19 日 日曜日

シンガポールの少子化対策の政策と在シンガポール日本企業に関連する法改正(1)


2012年、シンガポールの出生率は、日本の1.39( 2010年だから現在はどうなのか?)の出生率よりも、さらに低い、0.78になってしまった。長年、1.1人くらいは維持して来て、昨年、いきなりガクッと下がったようです。これは、一組の夫婦に1人の子供が不在ということだ。
http://www.indexmundi.com/g/g.aspx?c=sn&v=31

そんな背景と評論的には言ってしまうが、シンガポール政府はすでにこうなる予測を立てていたうえで、結果の前に2012年から政策を早急に打ち出し、さらに子供を産む働く女性、男性、すなわち子供を産み育てる両親へ支援制度をさらに追加。

というわけで、実際に条例として企業への義務付けを施行。その一部が今月、5月1日から施行されました。

普段、企業向けに就業規則、福利厚生制度のアドバイス、策定支援をしている当社では、本来、先に情報発信するべきだったと反省もあり、このブログで具体的にお伝えしたいと思います。

また、企業側、いわゆる雇用主側が従うべき条例の法改正による義務のほかに、普段、日本人経営者があまり関知していない、社員側が受け取る福利制度についても、あわせてお伝えしたいと思います。

それによって、日本の働く女性、家庭をもつ男性社員にも何ができるのか? 
そんなことも考えていきたいと思います。
まず、最初に在シンガポール日本企業の経営者へお伝えしたほうが良いことを先に伝えていきます。

2013年5月1日から施行になった、企業の義務について。

1) これまで、ゼロ歳から7歳の子供を持つ両親に年に2日、育児有給休暇を義務付けていましたが、これを子供の年齢12歳にまでに変更しました。
2) これまでの育児休暇制度に追加して、母親、父親が共有できる育児有給休暇1週間を新設しました。これは、2013年5月1日以降に生まれた子供を持つ市民に適用されます。
3) 2013年5月1日以降に生まれた子供を持つ父親には、その子供の出産に対して一出産に対して、1週間の父親出産休暇を認める休暇を新設しました。

まずは、日本企業の義務にとって影響のある改正条例をお伝えしました。

2012 年 10 月 17 日 水曜日

9月27日HRMシリーズ「シンガポール雇用法セミナー」レポート

今後、The Incubator Institute では、シンガポールの日本企業の幹部、管理職の方たちへ、Human Resource Management の領域にて定期的にセミナーを開催いたします。
海外でのヒューマンリソースマネジメント知識と、この地域での最近の動向、情報、ノウハウの共有をセミナーや勉強会をとおして、共有していき、日本企業の海外での人材マネジメント、人財育成、従業員満足度向上に役立てて頂ければと願っています。

そこで、HRMシリーズ第一回目は 2012年9月27日に「シンガポール雇用法セミナー」を開催しました。まずは雇用主の義務と権利、従業員が法律で保護される権利を理解しましょう、という目的のセミナーでした。
シンガポール雇用法セミナー告知ページ

セミナー当日は、最終的に50人ほどの企業幹部や人事ご担当者の方にご参加頂きまして、アンケートの結果からは良かった、役に立ったという評価を多く頂きました。
以下に簡潔な報告レポートを致します。

セミナーの第一部ではインキュベーターインスティテュートの齋藤が、
「海外社員に嫌われる日本型人事と管理不足による経営リスク」とうテーマで、
この10年間での海外における日本企業の人気が急落していることと、ほかの競合企業の経営者が何を重要課題としてこのアジア太平洋地域で取り組んでいるのか?、人事管理が経営上でこんなリスクがある、ということをお伝えしました。また、雇用契約とは日本の入社の意識、就業意識がまったく違うことを前座でお伝えしました。

その後、メインの第二部では、Oon & Bazul LLC から弁護士 スレッシュ ディヴィアナーザン氏と日本法弁護士の佐藤かおり女史による、雇用法のレクチャーへ。
「従業員の不正、不法行為を見つけたときに管理職は何をしたらいいのか?」
「競業企業への転職禁止は可能なのか?」ということについての方法、雇用契約書に含めるべき条項の解説をしました。

lawyer Mr. Suresh Divyanathan

解説のセッションの後、参加者からの個別ケースについての質問に回答しまして、時間超過をして18:30に終了しました。

皆さん、本当にご参加頂きまた真剣に今回の議題について会場で共有して頂いた様子でした。開催側もやってよかったと感じました。誠にありがとうございました。

セミナー終了後のアンケートからのコメントをご紹介します。

・どの点がこれは聞いてよかったと印象に残りましたか?という質問の自由回答から:

 リーガル的見解と人材ビジネスとしての両方の見解がうかがうことができて良かったです。
 解雇関連のご説明が大変参考になりました。佐藤弁護士の通訳も上手で関心しました。
 解雇について今までで一番、詳しく教えてもらえたので良かったです。
 不正行為の発見時の対応
 基本的な質問について、あらためて聞けたことが非常に良かった
 シンガポール特有・独自のルールについて知ることができたこと。
 加えて、「ルールはこうだが、実際の運用についてはこのようにすべき」という現実的な人事のお話しが興味深く、役に立つと思いました。
 解雇に関する実務的な説明が良かった。(複数あり)
 シンガポール人が就職する企業を選ぶときの理由がわかったこと。
 従業員の整理解雇の方法について知れたこと。
 雇用契約の終了の方法と、競合禁止の条項が知れたこと。
 日本の常識と違う、解雇の方法について。ドライではあるが、やはり人と人との関係性なので充分に注意が必要だということですね。
 人材業界に従事しているなかで、日本企業の置かれている現状を知ることができて、人事部へアプローチしている立場として多くの企業に人事制度を知っていただく義務があると認識しました。
 法律遵守だけがBest ではないこと。
 シンガポールの雇用法の特長がよく解ったこと。
 日本型人事とシンガポール雇用法の特長がよく解った。
 Termination のケースと各対処法が大変、解りやすかったです。
・・・・・・・・・・・・・・

ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
次回も皆さんの現場に役立つテーマでセミナーを企画いたしますので、ぜひご参加をお待ちしております。

2012 年 8 月 12 日 日曜日

日本の中小企業というダイアモンドへのグローバル化支援の重要性

日本にいる日本人の人たちには、今の政府のやり方、行動、メディアによって、人間ならこの環境だと何人だろうが、先が見えないです。
日本にいる日本人なら将来を信じることが困難な状況だと、海外にいる日本人の私でも思います。

一方で日本人とは対照的な存在として、中国人は昔から「政府は信じられず、自分と家族と本当の親友たち」を信じ、その人たちと幸せを共有するために海外に移住して、商売してきて、中国ではない土地で「自分たちの繁栄」を築いてきました。

中国人をただ見習え!というつもりはまったくありませんが、政府が信用できて政府がなんとかしてくれるという妄想が日本国民には過去、なんだかあり、しかし東日本震災によってそれはただの妄想だったと気づいた人は少なくないと、twitter などからの皆さんの発言を見ていても感じます。
そもそも「政府は信じられないし、騙されて得はない」と、そういう思想がなかった人達はどう生きてきたのか?ということを知ることも参考になると思います。

そして、それについ最近、気づいた人々は何を指標にしていったらいいのか? 漂流難民的な気持ちになっている人も多いのではないかと想像しています。

一方で私個人的には、日本市場でもう注目しなくなった、地方の中小企業にフォーカスしています。
日本市場の産業界ではもう必要とされない時代になったとしても、アジアやそのほかの国では、日本の中小企業、町工場の企業さん、彼らが注目されるに値する実力をもっているからなのです。
これまでの日本で活躍してきた彼らの技術やサービス、商品はこれから!今の日本人のような消費心理にたどり着くその途中だからです。
今後の後進国、新興国にとって日本の中小企業さんの商品や技術は、新興国にとってありがたい、ハッピーな存在になることは間違いありません。

だから、私はシンガポールにいながら、日本の地方の中小小企業にスポットライトを当てるための努力をしたいと毎日、考えています。

先日、シンガポール国立大学と早稲田大学ビジネススクールの共同プログラムにて、当社で企業コーディネートを担当しました。

そこで感じたのが、ビジネススクールはもっと日本というチームに対して、世界で戦えるための知識を産業界と手をとりあい、共同で日本をアピールするべきだと感じました。

残念ながら、昔から日本の大学はキャンパスの中だけで研究していて、学内の先生に認められることだけか、学会だけで共有してしまいがちな構造。
(また、その教授が産業界の流れやトレンドとかもとんちんかんな人だと最悪。)

ビジネススクールなら、もっと産業界と手をとりあって一緒にグローバル戦略を検討できないのかな?と思いました。

また、日本企業の管理職=だいたい50代以上のシニアは長らく大学の教育、アカデミックを信用していないので、(だから大学の専門とは関係なく人を配置する)社会人になった段階で、その人のベースの知識は0.ゼロ。
海外では、大学の専門性を重視するので、そこからもう仕事の専門知識を備えているという専門家意識を持たせて採用しています。

一方で、そういう事態に対して以前から問題意識を持って行動していた日本人リーダーは日本社会にちゃんといるのです。

今はもう、昔の当たり前を疑い、この国の勘違いや弱さをリカバーするリーダーが必要な時。そのうえで、私は日本の産業界の歴史を支えてきた日本の中小企業という存在にフォーカスしています。

2012 年 6 月 29 日 金曜日

Tii はシンガポールCrossCoop 社内に分室を開設しました。

2012年6月1日より、Cross Coop Singapore 社のインキュベーションオフィス内に、当社インキュベーターインスティテュートの分室を開設致しました。

今後は、中小企業で進出していらしたリーダーと大手日本企業の人事や統括会社ご担当者の方たちへ、さらに詳しく海外人事のノウハウなどをクロスコープ社とも連携してセミナー開催にてお伝えしていきます。

The Incubator Institute ASEAN Singapore

今後は、シンガポール進出ステージの企業、進出後の人材マネジメントや総務領域でのご相談、質問にお応えしていきます。

Cross Coop オフィス内に入居されている企業さんは、ご質問は無料。
これからアジアで活躍していく若手リーダーの皆さんを応援してまいります。

当社は、ビジネスコンシェルジュサービス(進出ステージでの総務・秘書的サービス)も委託を承っております。
どうぞお気軽にご相談ください。

ご連絡は、シンガポール進出支援係 sin@tii-asia.com まで。

当社は、日本から挑戦してくる日本企業の方には当社にとって直接、商売にならなくても、困ったときにはアドバイスや情報支援を出来きる限りしていく所存です。

”日本の中小企業の才能で海外で日本としての活躍、そして日本に活力を創ろう!”
今後とも宜しくお願いします。

齋藤一恵

2012 年 6 月 13 日 水曜日

シンガポールは国家戦略として次の成長ステージへの大きな変化の舵取りを実行中

ブログは、あまりに時間を空けると書けなくなるものですね・・・(汗)
Twitter やFacebook で投稿していると、どうもブログが後回しになってしまう私の怠慢。(^_^;)

さて、今日からは2週間に一度、目標は1ヶ月に3本はコラムをあげていきたいと決心をして、今日は反省と共にコラム的ブログを書きます!

Singapore goes to next stage

この書いていない間にも、シンガポールやアジアはすごいスピードで変化がありました。
ニュースの新聞社は本当に毎日、どの記事を取り上げるか悩むような変化のある時期だと思います。

シンガポールの大きな変化としては、国の成長度と評価が高まったと認識し、その後、政府の方針の変化が顕著に内向きになり、産業界の現場ではこの1年近く、産業界リーダーから色々なとまどいの意見がメディアや現場からも聞こえてきました。

ただ、この国は、今、次のステージにのし上がろうとしている状況のようです。

これまでは、自国から外へ売るための資源もない小さな国が、人材の価値を高めて、資源としてきた戦略のなかで、外資を40年間、誘致して自国の国民に雇用の機会を与えて、自国民の経済的な生活レベルの向上を達成してきました。

政府は一生懸命に国民の教育、社会秩序、経済活動、シンガポールの世界的ブランドの向上のために力を尽くしてきました。

そして、世界ランキングで上位を占めるようになり、政府はやっとここまで来たぞ!
「今こそ、これからシンガポール人がビジネス界でも主役の時代へ突入するのだ!」
という戦略的なシナリオへ着手しているという状況です。

その実行部隊が動き始めたのは、2010年後半からで、特に外国人の就労ビザ許可数を緊縮したのは、2011年1月から。

そして、2012年の7月からさらに審査の基準を高くすると予告しています。

しかし・・・
Business Times などで見る限り、外資の金融業のトップの複数は、
「もちろん、この国の政府の方針に従い支援したい。しかし、、、急にリーダーの人材をシンガポール人に変えたとしても、グローバルなマネジメントが機能できるのかどうかは少し心配なので、時間が必要だ」という感じの意見が多いのが今日この頃。

Singaporean, How will uou build it?

一方で、日本企業の業界では、すでにシンガポールに来てから歴史のある企業でも審査基準が高く、そこの会社で働く現地採用の日本人の給与がインフレにあってもあがらない現実もあり、これまでのEPが更新できないケースも勃発しているのだ。

こんな話は私はこの10年で聞いたことがない。
まさに変化の時で、日本企業だから優遇されていると安心はできないシンガポールなのだ。 一方で相対的に日本の価値が下がっている危機感を感じています・・・

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