シンガポールで、小さな会社の雇用契約書の作成から大手企業の組織の人事制度まで多様な人事プロジェクトを経験してきた
インキュベーターインスティテュートの齋藤Kazです。
そのシンガポール人事管理規程の策定、人事制度の仕組みづくり、はたまた従業員の労働環境を見てきた経験から
HRクラウドソリューション活用が、どのように人事アドミン業務ワークを削減し、データベース化によって、経営上、業績管理にも分析データを提供することになるのか? そして、どの方向性に人事部の能力を上げていくべきなのか?
そんなことを海外シンガポール、アジアで外国人スタッフを採用、管理、育成に関わる管理職の方に、人事だけの視点でなく経営や事業運営の視点からも、ITを活用したHR-Administrative work の効果的な使い方をお伝えしたいと思います。
シンガポール【人材・採用管理業務について】
従業員が5人の小さな会社も、200人いる会社も、経営者は必ずやらないとならない従業員に関するアドミン業務があります。それが、人材管理・採用管理です。
会社を経営していくなかで、とても重要なマネジメントですので、知らない人はいないと思いますが、ある程度の組織規模で働く若手の会社員ですと、どうしても人事は人事部の仕事、という意識がありますよね。
でも、最低限の人事管理業務、すなわち労務管理業務はどんなに小さな会社でも大手企業でも量が違っても、最低限の人事領域としての労務管理業務=HR-Administrative job でやるべき月次業務の種類はあまり変わらないのです。
「人事」、と日本語で話すと・・・皆さん、イメージや役割が様々。
中小企業さんに人事管理のお話をお伺いすると。
「うちは小さい会社だから、経理も総務も人事も兼任だよ」
「人事?アドミンのおばちゃんが紙ファイルつくって遅刻も有給残数の管理もやってくれてるよ」
「残業計算、給与計算、採用もHRがちゃんとやってますよ」
大手企業の人事専門担当者にお会いすると。
「うちは、まだ海外拠点の人事評価制度がちゃんと運営できていなくて・・」
「報酬制度が海外ではまだ統一できていなくて・・ローカル駐在員の手当とかどうしようかと」
「福利厚生制度をシンガポールのベンチマークしたうえで見直したいと思っているですけど」
という反応があります。
人事管理と言っても、実は経理よりも知識・専門業務の領域が広いことと、企業によって管理業務の範囲、マネジメントへの関与の仕方に大きな違いがあり、まったくイメージが違います。 しかし、HRとは、会社経営と従業員の職業人生の様々な場面で人・組織へのアプローチによる対応が求められます。
大きく横の領域で分けると、
【採用管理】【人材管理】【育成管理】でそれぞれの専門知識や業務管理領域があります。
経理や会計は、事業運営のお金の流れと結果を記録していく業務ですが、人事は、運営結果を記録する仕事だけでは機能せずで、能動的に人にアプローチしないと成果がない業務が広くあります。そこは、会計でいうと財務に近いですね。