インキュベーター・インスティテュート齋藤一恵のブログ

2011 年 3 月 のアーカイブ

2011 年 3 月 30 日 水曜日

【訂正情報】日本政府は民間の力を復興へ活用するべき~シンガポール寄付金所得税控除の場合~

★3月30日午前10時までに開示していた内容に誤解を招く記述がありましたので訂正してお詫びします★
シンガポール国内団体を通じて日本震災義援金に寄付をしても所得税控除が適用されないという情報を公共団体IPCに確認しました。大変申し訳ありませんでした。~

シンガポールという国には、仏教、ヒンズー教、イスラム教、キリスト教などの多様な宗教を持つ人たちが一緒に暮らしています。
しかし、宗教を大切にしている人たち=人として生きる道とその価値観を他者と共に大切にしている人達であります。どんな宗教であれ、彼らにとっては今の日本の悲惨な震災被害の状況からして、ここシンガポールでも日本を少しでもヘルプしよう!という動きが民間で活発になっています。

シンガポール政府は制度としても、社会的な弱者やコミュニティの問題に取り組む組織、NPOやNGOの活動に対して,チャリティ寄付活動を市民に奨励しています。

具体的には寄付金額の2.5倍の金額が所得金額から控除されます。
(しかし、残念ながら今回の日本への募金は「海外へのチャリティ対象」なので所得税控除は対象外とのことでした。)

このブログでは所得控除が250%だから、ぜひ寄付しよう!と言うつもりはサラサラないので、誤解頂きたくないのですが。
この制度を確認し、いち日本人としては、なるほど政府の賢い社会制度と奨励策に妙に納得してしまい、ボランティア団体が多くある日本政府は真似するべきだと思い、このブログを書いています。

特定の人による利益追求ではなく、社会の質を高めるための活動をしてくれる組織には、民間からの資金が使われるような仕組みにして、政府が管理運営の資金援助や維持の面倒をみなくても、民間から自然派生的に動機づけされてNPOへ資金がめぐるように制度をつくっているということ古代チンギス・ハーンの言葉そして、高所得の人にはこういう社会サービスに資金をどんどん、だしてもらいましょうということです。そして、忘れないのはそういう人を社会では賞賛します。

ここが、日本政府の寄付に関する政府の仕組みとシンガポール政府の仕組みが大きく違うところ。国民、民間社会の人々への動機づけを政府が制度として用意することで、寄付金の流れがサラサラと流れて、寄付した人も寄付された人もその組織もハッピーな仕組み。
さて、各国の寄付制度を調べたことはないのですが、まずはシンガポールで寄付した後、経営者や経理担当にとって気になる、シンガポールでの寄付に関する政府奨励、税金控除制度の要点をお伝えします。

<所得税控除の対象となる寄付の種類>

• Cash Donations 金銭による寄付(広告目的がないもの)
• Shares Donations 株式公開している会社株の寄付(個人株主限定)
• Computer Donations コンピューター機器物資による寄付
• Artefact Donations 美術品等の美術館への寄付
• Public Art Tax Incentive Scheme 公共施設への彫刻美術品の寄付
• Land and Building Donations 土地と建物の寄付

<シンガポール所得税控除制度>
シンガポールでは基本的には寄付金額の2倍額の所得控除制度でしたが、その後、2009年1月より、現在は寄付金額の2.5倍の金額を所得金額から控除する制度が実施されています。
2011年の財務大臣からのシンガポール予算の発表により、これをさらに2015年の12月31日まで適用を延長し、シンガポール国民、居住者による積極的なチャリティ活動への奨励制度がアナウンスされました。

<所得税控除を受けるための注意点>

所得税控除の申請はこちらで確認:IRAS Donations and Tax deductions

寄付先のチャリティ活動をしている組織がシンガポール指定の機関Institutions of a Public Character (IPC)に登録認定されていることが控除の対象となる基本条件。
このIPCオンラインから寄付をすると、寄付をする人・企業のID番号:NRIC/FIN/UEN が確認されて、税控除のためのレシートTax Deduction Receiptsを発行してくれます。
その後、IPCが税務署へ、その人・企業が寄付をした記録を送信してくれて、税金控除の申告が同時に可能で、あとで申告する手間が不要なのです。
“さすが、シンガポールのe-ガーバメントです!! “

残念ながら、個人納税番号がない+各省庁のIT化、情報連携ができていない日本では到底、真似できない技ですな・・・複雑な気持ち。

以前から日本のNPO団体への寄付文化や税制の問題点を指摘している人は多いのですが、残念ながら、思い切った奨励策が採用される様子がありません。今回の震災義援金のうねりから、政府が制度改革に動いてくれるといいのですが。

そもそも、社会で起きている様々な課題やコミュニティの問題すべてに行政が問題解決サービスを提供するのは不可能であり、行政がやらないほうが効果の高いサービス活動もあります。今の財政難の日本政府にとって、この震災復興資金は政府だけでカバーすることが困難なことは想像に難しくありません。
ちなみに日本の場合は、日本赤十字社など特定公益法人等への一年間の寄付金の合計から、5千円を差し引いた金額が、年間所得から控除されます。

個人的には、世界中からの支援が集まる超大手赤十字さんには災害時の医療系支援をお任せして、行政の手が回らない部分の自治体、地域住民支援にはいっていく小さなNPO, NGOに活動費を支援し、復興のためのステップに使ってほしいので、日本のそういったNGO団体にも寄付をしました。
ぜひ、定期的に?段階的に分割寄付していけたらいいですね。

正直、この2週間、震災と原発事故ニュースで眠れない心労を重ねた日々を過ごしましたが、被災していない私が落ち込んでいてはあかん!と気持ちを入れ替え、支援金も一度ではなく、今後の復興段階にあわせて、この元気なアジアから支援していけるようにビジネス頑張るぞ!と心を入れ替えました。

<ご注意> シンガポール国内団体を通じて日本震災義援金に寄付をしても所得税控除が適用されないという情報をIPCに確認しました。

シンガポールお役立ちウェブ 日本のためにシンガポールから出来ること シンガポール国内のチャリティイベント情報を網羅してます。

2011 年 3 月 25 日 金曜日

シンガポールから震災のお見舞いと叫びたい祈り

東北関東大震災の被害を受けた皆様、親族を亡くされた方々へ心から追悼の意を捧げるとともにお見舞い申し上げます。
(*WEBにメッセージ追加しましたが、ブログをご覧の方へ、改めまして。)

この痛ましく辛い日本の被災地の皆さんの声が、海外にいる私達にも届いており、心痛な思いです。
大変ありがたいことに義援金による支援はすでに各国、各コミュニティで実施されており、地元の人たちからの温かいメッセージとともに支援金が届けられております。

海外にいてもできること、そして、景気の良いアジアの地にいるからこそ、今の一時だけではなく、ダメージを受けた日本の復興に力を分けてあげられるのではないか? そう考え続けています。
一方で、極小な当社だけでは大きな支援は難しいので、このシンガポールの日本人リーダー、近隣諸国の地元リーダー方たちとの連携を大切にして、それぞれの業界エキスパートの人たちの力を結束し、必要なときにはアジアの地元産業界リーダーからも追加の支援ができるようなネットワークをスタンバイし、まずは微力ながら、アジア地元企業からのご支援を頂けるように広報の支援をしたいと思います。

また、被害のなかった海外にいる私達、日本の企業がさらに被災地を継続して支援していけるように、経済活動をさらに頑張っていかなければならないと思います。
極小な当社ではありますが、今後は当社のサービスでも、その顧客だけを支援しているのではなく、その企業の業績が上がれば同時に被災地も助けることになるのだと心得、日本企業のシンガポール進出支援や人事管理の支援をしていくべきだと心を改めました。
一刻も早く原子力発電所の危機が収束することをここシンガポールからも強く祈っております。

インキュベーター・インスティテュート, シンガポール
齋藤一恵 Kaz Saito 

P.S. 日本人起業家であり、クリエィターの家入 一真さんが制作したPray for Japan 美しいメッセージ動画です。ぜひご覧ください。みんなの祈りが言葉と距離を超えて被災地の方々へ、そして神様がいるなら、どうか願いが届きますように。

PrayForJapan stream Created by Kazuma Ieiri (Twitter :@hbkr)

* Japanese Version
* English Version
* 简体中文 Version

 海外シンガポールで何かしたくて苦悩している方へ。
 シンガポールお役立ちウェブ シンガポール国内での震災支援活動、イベント情報はこちら
 「シンガポールから出来ること」

2011 年 3 月 21 日 月曜日

海外にいる日本人は何をすれば日本の力になれるのか?(2)

海外で在外選挙権を持つ人たちへ。
どうか、今回の日本の国会議員の行動をよく見ていて欲しい。

今回の震災緊急事態による、日本政府の問題解決能力のレベルが世界中に露呈している。
そもそも、こんな非常事態の時に、日本人同士で政党のメンツが重要で協力できない政府、政党とは何の意味があるのか本当に理解不能。

以下の写真:Quoted from Singapore Press Holdings 20, March 2011
LDP regects Kan's call for unity gov.

どんなに仕事やビジネス上でライバル同士でも、非常事態には高い結束力で働けるのが仕事人のプロだ。
しかし、それを非常時に裏切るタイプは、普段プロという顔を公共でしながら、本音は自分の利益のことしか考えていない人が、どうやって自分の利益に他人を活用するか?と日常考えているのが、そこにある目に見えない心理。

絶対にそんなことは自分の利益のためには言葉にしたり、見せたりしない技術に長けています。
そういうタイプの人にとっては、自分に非常事態を感じた時には自己や自己を守るだろう人の意見や行動を支持することが
一番正しい結論になり、そこには名前も知らない他人、国民、第三者の利益を守ることは思考のなかに一切、入らないみたい。
私は日本、シンガポールでそういうタイプの日本人に数人、遭遇したからよく解る。

私は人の多様な意識のあり方とその心理の知識としては理解できますが、
この非常事態での自民党はこの震災復興のための大連立を拒否とか・・・日本人の政党でこんなこと、びっくりした。
非常事態に国民のために協力できないで、いつ何をしようとしているのか? 日本の国会議員の不思議です。

彼らは日本人民間や世界が大切にしているプロ意識と精神文化とはまったく別なところの価値観とその誇り?で偉そうなことをいっている。
外国の政府、G7でさえ、日本を支援するために過去にない対策(円高阻止)を協力して実施したというのに、日本の野党や協力拒否している政党は、政党ごと、即刻、クビにするべきだと私は思う。国民は政治家が思っているほど馬鹿じゃない。

この非常事態で、海外にいてもよく解ったのは、国民、庶民のほうが政治家、役人よりも情報リテラシーが優れているということ。
そして、日本を救うために勇気をもって行動できる日本人は、毎度、政治家ではなく、消防隊や自衛隊を含めたお偉い政治家役人ではなくて、
民間社会にいるソーシャルリーダー、ビジネスリーダーだということ。

2011 年 3 月 21 日 月曜日

海外にいる日本人は何をすれば日本の力になれるのか?変な日本人かもな(1)

この大震災が発生してから一週間、正直言うと仕事は二の次で、NHKとネットに張り付いていました。この温暖で地震のない平和なシンガポールでも被災地の人の気持ちがガンガンと私の心中に突き刺さり、痛くて痛くて、気が気じゃない。今回、実感したのはニュース、情報が一番早いのはNHKとTwitter. 政府の会見情報はだいたい1日遅れ情報。 馬鹿だろと言われるでしょうが、なんだか、このシンガポールでも同じように節電し、在庫保存用食料を伊勢丹で買って、必要なときに送れるように準備しながら、速報に張り付いており、頭だけが疲労して眠れない夜がありました。

「何が自分にできるのか?」この問いに24時間、1週間問い続けています。
これは、日本人の皆さん、同じように悩んでいることだと思います。

先週、物資がない、と言われれば、どうやってこの物が溢れているシンガポールから、青森の八戸港へコンテナを積んで運べるか?ということを真剣に考えていました。
船会社の経営者や商社の社長に相談したりして、現実的なコストや受け入れ側の課題などをディスカッションしていました。
そんな中、シンガポールの有志ある日本人の人たちが「頑張って!日本!:Gambatte Japan
というイベントを速攻で企画して義援金を集めるリーダーたちがいました。素晴らしい行動力と力だと思います。ぜひ、リンクをご覧ください。

一方で、それぞれの人がいろいろな支援を一生懸命に考えて行動しているわけで、私はまた違う方面で具体的に自分や自社がほんの一部でも役に立てる方法を考えるべきだと思い続けていました。

まずは日本国内で西側からの支援が最適、最速な方法のようですが、通常の社会での業務規程や法令があちこちで、その円滑度に対して阻害要因になっている様でして。(なぜ、菅総理は非常事態宣言を法的にもださないのだろう・・・?)

ですから、業界プロの人からは、海外からの支援物資なんて、政府、外務省の事前の軍事的な許可レターがなければ、港に物資を降ろせないだろうという見解になり、先週はアクションをあきらめました・・・。

一方でシンガポール政府は情報収集能力と意思決定のアクションが日本政府とは比較にならないほど早くて、震災後、速攻でレスキュー隊5とレスキュー犬を派遣。(その後、原発事故の状態により、撤退するのも早かったが。アクションの速さと行動に脱帽。)

そして、シンガポールは自国民を守るために「日本生産食品への警戒検査対象」を先週出した。
こういうスピーディなアクションが取れる政府はお世辞ぬきで国民として、私のような外国人居住者でも、とても安心して政府の行動を待ち、見ていられるなあ・・・と実感。
この誰よりも早い対策の打ち出し方は、本当に日本政府に真似して欲しいと思う。

昨日、5日ぶりに行った、パラゴンのスーパーで思わず、見て見ぬふりできない出来事がありました。

removal action japanese daily products?

乳製品の陳列棚から、スーパーのスタッフが、明治乳業のミルクを棚からすべて撤去しているのを目の前にしてしまいました。
(まじ?ここのMeiji Milkは日本産じゃないし。それに今、シンガポールで並んでいる日本産商品は,
震災前の製品なんだから、いくらアクション早いシンガポールでも撤去はやめてくれぇぇぇ!心で嗚咽。)

と、苦しくなり 一度、通り過ぎて、どうしよう~~と思い、後ろ歩きして後ずさり。。

私:「すみません、なぜ、この日本メーカーの商品を取り除いているの?」

スタッフ:「あ、この棚を掃除しているんだよ。」

私:「本当ですか?いや~、この日本の震災ニュースから、いきなり日本製品をスーパーから撤去してるのかと思ったので。」

スタッフ:「いや、掃除なんだよ。で、何か?」

とあんまりに普段の感覚のご様子。
苦笑いして、その場をそそくさと立ち去りました。笑  
私は変な日本人だったようだ。でも良かった! (-_-)/~~~ピシー!ピシー!

2011 年 3 月 13 日 日曜日

日本の東北関東大震災この3日間。シンガポールからできること。

日本の大地震が起こってから、この2日間、ずっとNHK衛星放送とWebsite, 各地のTwiter を見守って家をでていません。
正直言って、泣きながら情報を追っています。

とにかく、日本政府には現状の事実情報を最悪シナリオとともにきちんと伝えてほしい。
それに政府の会見はこの有事の時に使う日本語がリーダーとしておかしい。 ~してください、~してはいけない、~すること、と言わないと。
リーダーの言葉としては、~して頂きたい、~と思われます、~をお願いいたします、~と思われます、当事者意識が伝わらないのと、
指示の日本語にはそぐわない。その言葉使いからして、情報の真意に不安を抱かせる。

これまでの3日間の政府の会見と行動を見ていると、民間人のほうが情報リテラシーがとても高い。

で、私は海外シンガポールにいて何ができるのか?と思い、ずっとNHKニュースの速報を外にいてTVやインターネットが見れない人に対して
Twitter向けにとにかく、タイピングした。

とにかく、世界各国がこれまで、助けてくれた日本の自衛隊、日本に対して恩を返すよといっているのと、
あとは、そうはいっても何が今、被災地に求められているのか?

それは「情報」
そして、水、食料、ガソリン、病人の薬。

だから、とにかく、ネットワークが弱くてもつながりやすいTwitter へ、問題なく最新情報が得られるシンガポールの私から、転送、英訳翻訳して日本在住者に伝える。これしか、今はできることが見当たらない。

どうか、みなさん、同じことをしてください。
被災地の人たちは、特に外国人は言語のバイアスがあって、情報が限られていて、困っています。
ほとんど、被災地の人は携帯電話の微弱ネットワークでのTwiterか、避難所のTVしか情報源がありません。

あとは、今日から3日以内に震度7以上の地震が、再度来る可能性が高いという分析がありますから、
まだ油断してはいけません。皆さん、どうか、日本在住の外国人の友達に連絡してあげてください。

あとは個人的には寝る前に声に出して、「日本のこの災害でこれ以上、被害者をださないように、どうかお願いします」とお祈りしています。
地球上で沢山の人が声にだして祈ることが、奇跡をつくるかもしれないと、今では神頼みもひとつの可能性として考えています。

どうか、政府ではなく、ひとりひとりの行動がひとりの命を救う、守る、情報支援とコミュニケーションを無駄だと思わずに、「しつこく」やることが必要です。
私のTwitter IDは、Kazsai です。

どうぞ、これまでTwitterを使っていない人も災害時のために使ってほしいです。

最後に、USの巨大空母が日本に到着しました。http://bit.ly/eFixje

この“Operation Tomodachi” の空母のメッセージ が素敵だし、”きゅーん”となりました。文字のかわいさには笑わせてもらいました!ありがとう。
This is US The nuclear-powered aircraft carrier USS Ronald Reagan arrived off the coast of Japan Sunday to support Japanese forces. Please look it Tomodachi mean ともだち” I’m touched with this cute message.

シンガポールからできることを今、他に同じ志の人と一緒に考えています。
ぜひ、近隣諸国の方でも一緒に海外からの支援をやりたいという人はご連絡いただければ幸いです。
連絡先: kaz@tii-asia.com 携帯電話: +65 9830-0707
齋藤Kaz

space