インキュベーター・インスティテュート齋藤一恵のブログ

2016 年 3 月 31 日

シンガポール人材・採用管理とクラウドHR活用のススメ

シンガポールで、小さな会社の雇用契約書の作成から大手企業の組織の人事制度まで多様な人事プロジェクトを経験してきた
インキュベーターインスティテュートの齋藤Kazです。

そのシンガポール人事管理規程の策定、人事制度の仕組みづくり、はたまた従業員の労働環境を見てきた経験から
HRクラウドソリューション活用が、どのように人事アドミン業務ワークを削減し、データベース化によって、経営上、業績管理にも分析データを提供することになるのか? そして、どの方向性に人事部の能力を上げていくべきなのか?

そんなことを海外シンガポール、アジアで外国人スタッフを採用、管理、育成に関わる管理職の方に、人事だけの視点でなく経営や事業運営の視点からも、ITを活用したHR-Administrative work の効果的な使い方をお伝えしたいと思います。

シンガポール【人材・採用管理業務について】

従業員が5人の小さな会社も、200人いる会社も、経営者は必ずやらないとならない従業員に関するアドミン業務があります。それが、人材管理・採用管理です。
会社を経営していくなかで、とても重要なマネジメントですので、知らない人はいないと思いますが、ある程度の組織規模で働く若手の会社員ですと、どうしても人事は人事部の仕事、という意識がありますよね。

でも、最低限の人事管理業務、すなわち労務管理業務はどんなに小さな会社でも大手企業でも量が違っても、最低限の人事領域としての労務管理業務=HR-Administrative job でやるべき月次業務の種類はあまり変わらないのです。

「人事」、と日本語で話すと・・・皆さん、イメージや役割が様々。

中小企業さんに人事管理のお話をお伺いすると。

「うちは小さい会社だから、経理も総務も人事も兼任だよ」

「人事?アドミンのおばちゃんが紙ファイルつくって遅刻も有給残数の管理もやってくれてるよ」

「残業計算、給与計算、採用もHRがちゃんとやってますよ」

大手企業の人事専門担当者にお会いすると。

「うちは、まだ海外拠点の人事評価制度がちゃんと運営できていなくて・・」

「報酬制度が海外ではまだ統一できていなくて・・ローカル駐在員の手当とかどうしようかと」

「福利厚生制度をシンガポールのベンチマークしたうえで見直したいと思っているですけど」

という反応があります。

人事管理と言っても、実は経理よりも知識・専門業務の領域が広いことと、企業によって管理業務の範囲、マネジメントへの関与の仕方に大きな違いがあり、まったくイメージが違います。 しかし、HRとは、会社経営と従業員の職業人生の様々な場面で人・組織へのアプローチによる対応が求められます。

大きく横の領域で分けると、
【採用管理】【人材管理】【育成管理】でそれぞれの専門知識や業務管理領域があります。
経理や会計は、事業運営のお金の流れと結果を記録していく業務ですが、人事は、運営結果を記録する仕事だけでは機能せずで、能動的に人にアプローチしないと成果がない業務が広くあります。そこは、会計でいうと財務に近いですね。

解り易くすると図のようになります。

001.jpg

とにかく、どんな規模の企業のHR担当者にもお話しているのは、このグローバルなビジネス環境から、人材市場から評価される「人事部門」は、従業員カスタマーサービス部門、そして社内ブランディングを高めるマーケティング戦略部門の役割を求められれているという方向性についてです。それが、欲しい人材を寄せ付け、逃がさないための一つの企業の魅力になりうるからです。

一方で海外拠点と言えども、日本企業で務める日本人駐在員の多くの方たちは、日本国内の会社と商品の認知度、ブランドから、海外でも企業ブランド、認知度が高いと思い込んでいるところがあります。
また、日本、日本人、日本企業のカスタマーサービスの良さはどんな小さなお店でも会社でも高いサービスレベルという評価がありまして、それと会社の市場ブランドがごっちゃに認識されている方が多いのです。

商品の認知度が高く、顧客の満足度を上げるために様々な施策を重ねてきておりますから当然、商品やサービスの評価は高いです。 
一方、その商品やサービスをつくり、事業の構成要因である社内の従業員に対してのサービスは、表向きの会社の行動とは想像できないレベルでの対応になっているケースがあります。 これは日本企業の文化なのか?? という理解が難しいことがあります。
個人的には、この態度は、日本人の「内と外」の精神文化に基づいていると考えているのですが・・

私が普段、シンガポールの現場を拝見して感じていること。
それは、日本企業の海外拠点は、本当にITとHRが10年以上、その彼らが競合しているシンガポールやその他の外資企業の現場の実践から遅れていて、時が止まっている現場が多いのです。
この普段、黙っていられない私が一度、現場を見て、絶句してしまったケースがあります。

それは。ある大手メーカーさんのオフィス。
就業規則をリニューアルするプロジェクトで3ヶ月の期間、毎週のように検討会議で通いました。
ある日。
日本人総務部長(経理、人事、総務担当)が、
「齋藤さん。シンガポールのMC、メディカルリーブって、メディカルサティフィケートを持って来れば、有給で処理しますが、その日数の管理とか、医療費の承認ってどう判断すればいいのですか?」

と言われて。
「御社は、現在、どのように有給管理されているんですか?一度、拝見させてください。」

オフィスのアドミン担当者にお願いして見せてもらいました。

すると。。。
「誰がいつ、有給、病気休暇とりました、日付、サイン」という手書きの一覧表でした。

まるで、うちの会社が使っている会議室予約フォームのような一覧フォームに手書きで、日付、人の名前、サインでした。

これは・・・・やばいと思い、本当に沈黙してしまいました。
(そういう間に何か言わないといけないと思うタイプの私で。)
大手企業さんの担当マネジャーの前で、唾を飲み込んで。

ただ、それを披露してくれたローカルスタッフに
“All right ! Thank you so much! But, how do you manage that’s approval by management ?”
と聞いたら、”Just submit to accounting manager!”
というわけで、病欠有給申請、医療費の会社負担清算も条件チェックなしで、経理が清算。
(そういうことね・・・苦笑い)でした。

私はこの時、初めて日本企業のアジア拠点はもっとIT化と人事マネジメント新しくしないとやばいかも!!と決意したのでした。
今日はもう長い文章になってしまったので、ここまで。。(^_^.)

2016 年 3 月 9 日

日本人にとっての海外インターンシップと欧米諸国の企業にとってのインターン生

私は90年代に海外留学、インターンシップをしたい人へキャリアカウンセリングをしてインターンシッププログラムの手配のサポートを仕事にしていました。日本国内の学歴だけで、職業選択が制限される常識のなかで、海外にいって勉強しなおして、自分のやりたい方向の仕事に挑戦する道筋を海外での専門的な勉強をすることで、キャリアチェンジできるよ!! という信念があり、それが、私の最初の起業でした。

当時、海外インターンシップといえば、「お金と人の労働力搾取」じゃないか?と思うような業者がいて、個人的には「それって、どうなの??悪徳じゃないの?」と思っていました。
悪徳業者を一掃してやりたいという気持ちで、人の人生のカウンセリングについて勉強して、産業カウンセラーの資格をとり、人の人生を左右する海外留学、インターンシップを希望する社会人向けにカウンセリングと手配のサポートをするカウンセリングオフィスを東京、上野で設立したのが、私の最初の起業の情熱でした。

当時、それは、その本人がそのプログラムに100万円以上、お金を払って、現地で提供された部屋に家賃もちゃんと払い、海外の企業に派遣、研修生として働くというパターンでした。

アメリカや、イギリス、オーストラリアなどでは若者のインターンシップ受け入れがある意味、企業の社会的な活動として定着しているもので、日本でいうとアルバイトと同等レベルの仕事が与えられることが常識的。

「日本の若者の「夢の実現」か「やりがい搾取」か、米VC・Fenoxの騒動で見えたシリコンバレーインターンの実情」
http://jp.techcrunch.com/2016/02/26/fenox/

この記事にある企業での体験は、日本人にとってはシリコンバレーというブランドも含めて確かに魅力的だと思います。
この記事で見えてこないのは、日本人を中心とした56人のうち、何人がこの会社で採用になったのかなあ? と思うけど実際、雇用計画ゼロが前提でも、「若者の就業体験を提供する」ことが一般的な目的なので。

日本企業の若者インターンシップ受け入れの実践が進化していないなあと思うのと、日本の場合は、優秀な学生採用のひとつの手段と考えていて、お客様扱いの企業が多く、海外のインターンのあり方と比較すると「搾取」に見えやすいかもしれない。

2016 年 3 月 8 日

海外人事のマネジメント用語Vol.1

私は、シンガポールで10年、様々な業界、規模の日本企業の現場での人事マネジメントに関する問題に対峙してきました。 15年前、シンガポール来た私も本当にHRMの専門書や資料を読むのに何度も辞書を引いてました。

海外赴任が初めて、人事のことは初めて、人事畑だけれど、海外での人事管理に関わるのは初めて、という方にとってまずは英語での人事管理用語を辞書で調べて・・となると思います。

そこで、この10年間のなかでの経験で知ったこと学んだことを、これから、シンガポールや海外に赴任して管理職としてチャレンジしたり、本社の方がグローバル化への一歩を人事領域で踏み出すときに必ず、辞書で調べたり、誰かに聞きたいと思うようなことをブログでどんな立場の方にでも、人事管理用語の単語帳なるものを日本語で共有していきたいと思いました。

海外でローカルスタッフをマネジメントするうえで、人事のご担当だけでなく、現場のマネジャー、日本本社の海外拠点の管理ご担当者にとっては、海外のスタッフが欧米系、または現地国の教育を受けてキャリアを構築してきているので、日本人にとってはアジアの優秀な人材にとって何が仕事をするうえでの動悸、モチベーションになるのか? なかなか想像ができない日本人幹部の方の様相に遭遇します。
海外拠点で管理職が、マネジメントの英語も知らないの?という経験をしてしまうと、ローカルスタッフからは、正直、「ええ?こんなことも知らないの?」と驚愕とともに、管理職として評価が下がり、ボスとしてなめられてしまいます・・・。
そこで、知っておくべき人材マネジメントの英語用語とそのロジック、なぜ?それが一般的になっているのか?その背景と飲み込み方を個人的な見解でご紹介し、海外人事のための用語をブログでご紹介、共有していきたいと思います。
今後、アジアパシフィック地域へ、日本からの中小企業の進出が加速しているなかで、初めて海外赴任して外国人の部下を持つマネジャー、海外で働く日本人経営者、グローバル展開を考えている本社人事部の方にもお役に立てて頂けたら嬉しいです。
ブログで海外での人材マネジメントにまつわるトピックスを体系的だとハードルが高いので、ランダムですみませんが、お伝えしていきたいと思います。

【海外人事・ヒューマンリソースマネジメント&デベロップメント用語】

まずは人事管理について。
Human Resource Management :
人事管理 人的資源管理 のことを呼びますが、人事部は、HR Department と呼称を点けるのが一般的です。

たまに、いち日本企業で昔から使っている人事部の名称で、Personnel (労務部)と名刺に書いている日本人の方がいらっしゃると、私はHRと変えたほうがいいですよ、とお伝えしています。

Human Resource Development : 人材開発 人材育成
Recuitment: 人材採用活動 
Hiring : 採用・雇用する 
*シンガポールのタクシーはお客を乗せているとHired という赤い文字が掲示されていますよね。御客に雇われてます、という意味ですね。
Employment Contract : 雇用契約
Wages, Salary : 賃金:月給  Basic salary : 基本給
Increment: 昇給  
Promotion : 昇格
Bonus: 業績給・ボーナス  
Resignation : 退職 (自主的)
Termination, Ray-off : 解雇 
Probation period: 試用期間
Benefit: 福利厚生  社員に対しての金銭的、非金銭的な待遇や様々な手当
Annual Leave: 年次有給休暇  *業界や職種によるが最低で7日~14日。ホワイトワーカーは初年度14日から。
Child Care Leave : 育児休暇 *母親、父親の両親に法定休暇として、子供が7歳になるまで年間6日付与 
Maternity Leave : 出産休暇 *シンガポールは法定で16週間 

日本で「管理部」と言いますと。
総務・経理・人事管理をひっくるめて、「管理部」と昔は呼んでいた会社も多いと思います。

しかし、管理部 を英語にしますと、Management Department , またはAdministrative office / dept.になります。 Department をDivision とか、Group と使うところもあります。
どちらにしても、英語で部署や肩書の名称を決めるときには、実はそこに所属する人の印象を決めることになるので、呼び名とは繊細な決め事なのです。

お読みいただいた方々で、私の国、業界ではこう呼んでますね~とか、何か補足のコメントがございましたら、ぜひコメント覧にくださいませ。 皆でシェアしていきたいですね。

2015 年 11 月 16 日

日本のシングルマザーと社会のあり方について

私は自分の育った環境が経済的には裕福じゃなかったけど、たまたま両親に恵まれて安心して高いリスクのあることも挑戦してこれたタイプみたいです。
しかし、振り返ると自分の10代の友達のなかには、家庭の事情で仕方なく、一般的な進路を「簡単に」あきらめてしまう選択をする人がいました。

そこから、なんで??という疑問を持ちながら、当時、
「なんでだよ!!大丈夫だから、あきらめるな!!」と馬鹿みたいに熱をこめて説教したけど、その成果は全く何もありませんでした。

自分の無力さを感じ、その境遇にたまたまなった人のその後を気にかけながら、私は大人になりました。

実際の高校時代、私は今で言う、「地方のマイルドヤンキー」みたいなもんで。笑
多数の人と同じことをするのが、気持ち悪い学生でした。。笑

一方で学生時代、仲良くなって当時一緒に遊んでいた友達は、今、思い起こすと半分が母子家庭にいた女友達だったみたい。

いつも、放課後に皆が集まる場所は、シングルマザーの太っ腹なお母さんがいる友達の家でした。

みな、クラスも違ったけど、なんだか一緒にいて居心地良くて楽しく女子の話ししながら、ただスナック食べながらおしゃべりとか普通の女の子グループレベルで一緒にいました。

しかし、高校卒業という避けられないイベントには。進学せずに就職した人がほとんどで仲間内では、進学したのは実際は私だけでした。
それは、そうなって知っただけで。。
あれだけ、一緒にいたのに進路の話しとかはしてないんですよね。。
放課後は、たわいない女子トークと、たまに親とか彼氏の話しばっかりで、私は聞き役でした。

そして今、振り返ると、彼女たちには年上の社会人の男性彼氏がいました。

その後、彼女たちは私なんかよりも、いつも彼氏がいて恋愛には事欠かない女子力がとても高く。だからこそ、まあ、水商売に行く女子も多く。
実際、女子として魅力的なんですよ。ほんと。

しかしその後、この10人くらいのなかで、結婚・再婚をしたシングルマザーが7人(現在、再婚している可能性もあり)、2人は最初の結婚で主婦、残りは独身のままになってしまった人生の経緯を見ていて。

私は友達でも男になれないし、何も手を貸せることができず。女友達の前で見せている彼女たちと、その好きな男性の前で見せる人間性は違うだろうな~と、想像していて、遠くから見守るしかありませんでした。なんだろ。介入できず。

しかしながら、「人間・個人」として魅力的な人・友達がほとんどで、そのせいで、私は10代の時から、ず~~と日本のシングルマザーの貧困に問題意識が強いのかもしれません。

現在の日本社会は昔よりもコミュニティでの個別化、孤立化が進んでいるので、さらにシングルマザーを助け合える機会の損失も増えていて貧困化を加速させる一つの要因になってると心配が増えているのです。

一方で私の現在の経済活動の中では外部のコンサルの立場にあるので、ある組織の中での人権と企業倫理について考えさせられることが多く。情報をシェアすることは大切で情報貧困者が結果的に差別的な処遇になっている現実が多いな・・と。(^_^.)

2014 年 12 月 8 日

【アジアのコーポレートコンプライアンスと日本人の海外ビジネス倫理】-1

シンガポールや、マレーシア、タイなどこのアジア地域の日本企業の職場では、実は不正行為や詐欺行為が、普段当り前のように沢山の企業で発生していることをご存知でしょうか?

ここシンガポールで10年間、日本企業の海外拠点の就業規則や人事管理規定を策定するコンサルティングサービスを仕事にしてきている私が最近、感じていることで、この人の不正行為、嘘をつく人はシンガポールでは日本人でもいます。
この問題をどうしたらいいのか?と考えていて、まずは、“HR X IT “人事とITがコラボすることで、従業員同士での不正行動の注意喚起の役割が担えないかと考えています。
この課題についてアジアビジネス現場の情報を皆さんと共有しながら、考察してみたいと思います。

日本企業の場合は、こういった事件があっても、もともと隠ぺいしたい企業文化があるようで、グローバル社会に影響のある規模の事件にならないと、なかなか表にはでてこないようですが・・・

皆さんもネットなどでご存知だと思いますが、世界でもこのシンガポールという国の透明性、不正が少ない国として、は世界でも高い評価をされており、 世界ランキングで7位につけています。その上位のほとんどは北欧の国が並んでいまして、日本は15位、という、私個人の予測よりは高位にランクされていました。

・・・・References cited from 2013/2014 Global Fraud Report by Kroll・・・・
1 位 Denmark 92 points
2位  New Zealand 91
3位  Finland 89
4位  Sweden 87
5 位 Norway 86
5 位 Switzerland 86
7位 Singapore 84
8位 Netherlands 83
9位 Luxembourg 82
10位 Canada 81
11位 Australia 80
12位 Germany 79
12位 Iceland 79
14位 United Kingdom 78
15位 Belgium 76
15位 Japan 76
17位 Barbados 74
17位 Hong Kong 74
17位 Ireland 74
17位 United States 74

*ご関心のある方は、こちらのウェブサイトでフルレポートをご覧ください。
2013/2014 Global Fraud Report by Kroll
http://fraud.kroll.com/wp-content/uploads/2014/05/globalfraudreport_2013-14_jp_web.pdf

こういったグローバル調査の場合には、その評価機関が独自で設定している評価基準、評価する対象の範囲によりスコアは変わりますが、国としてはこの第三者機関による調査報告は無視はできないというところ。シンガポール政府は、こういった国際調査機関での評価基準をしっかり意識して国の政策にもその目指すべき基準を織り込んできたと思います。

一方で、シンガポール社会の地元、産業界では、ローカル企業でも詐欺や不正行為の被害がとても多く発生しているのをご存知でしょうか?

シンガポール不正行為調査レポート 
SINGAPORE FRAUD SURVEY 2014 by KPMG & SMU

以下はシンガポールの会計監査会社KPMG の調査活動に、Singapore management University が今回初めて協働して作成した2014年レポート。
フルレポートはこちら: http://bit.ly/1BqxJ9X

このサーベイレポートのサマリーからは、以下のような結果がでてきました。
*不正行為をした人のプロファイルの平均データもでています。

<調査対象> 多様な業界から103社の回答。約75%の組織がS$50 milion 以上の収益のある企業。回答者の40%以上が、会社のCEO、CFO,ボードメンバーの人からの回答を得た。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
29% シンガポールの4社に1社が、過去2年間で1件以上の不正行為があった。
58% 2011年から、2014年までに発生した不正行為は、社内の従業員によるものだった
17% 2014年に通報があったケースのうちに17%が会社のボードメンバーによる不正だった
66% 海外ビジネスをするうえで従業員の汚職リスクがシンガポーリアンにとって最大の脅威
64% 従業員に会社の重要な情報を悪用をされる懸念
59% 従業員に会社の重要な情報を個人で記録保管される懸念
51% 電子データの追跡調査を操作される懸念
56% コンフィデンシャルな情報が従業員のメールで漏えいすること
29% 不正行為は蔓延してきており、スパイ行為や妨害行為は脅威であると思う。
58% 不正行為の脅威は従業員の不正行為による割合が高い

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「情報の共有」と「コミュニケーション強化」の重要性

法治国家で、法律が厳しく運用されており、治安も良く、透明性の高い政府。
そんなシンガポールでも人による不正行為のリスクがあります。また、このシンガポール以外のアジアではさらに詐欺、賄賂、知らずに反社会的組織や、騙しの常習犯に会う確率が高まります。 取引先だけでなく、社員・契約社員の不正行為、または経営者幹部の不正行為を予防するために、就業規則、社員の行動規範をまずは定めたうえで、罰則規定を制定しておくことは基本中の基本ですが、それをさせない、できない環境をつくるためには、人事とITシステムがタッグを組むことで、そのコンプライアンス環境を構築するサポートができると考えています。
今後、何回かに分けて、海外拠点における従業員の行動規範と不正防止の方法について、考察してブログに書いていきたいと思います。

2014 年 10 月 5 日

海外の日本人企業への「男も女も考えるべき営業スタイル」について

日本では、このあたりを女性の営業が踏まえるのがベストかもしれません。
「女性ならではの視点から!女性営業職が成功するために押さえておきたい三つのこと」

私も一営業ですが、海外の日本企業向けの営業では、日本的、女的な心遣いが、逆にその日本人駐在男性を「グローバル人材としてはだめにする」ところがあると感じています。

なんせ、これだと、海外なのに、日本人駐在員のお客様を、エレベーターにのせるときも日本風にして、先に乗せて、扉が閉まる寸前では、こちらが90度のお辞儀をしてお見送りするわけです。(これは、相手が望んでいる常識だろうと思うわけで。)「お前、わかっとるな」にしないとならず。
しかし、その社長と同じリフトに乗り合わせているその他のシンガポール人や欧米人から、見えている私達はきっと、、「おっと、なんかすごい日本人的なもの見ちゃった!」で、お辞儀が終わるまではエレベーターの扉に、「閉まる」ボタン、押しにくい様相になるんですよ。苦笑
日常で、多様な文化が存在しているシンガポールでは知的富裕層のスタンダードとしては、実はイギリス文化の影響を受けていて、「ジェントルマン精神」が見えないところにまかり通っているのに、日本人の社長は、いつも、男が最初、Mens first の常識を貫いていらっしゃる。。。私もクライエントの会社内の場所では、自然に合わせられるけど、公共の場所では、それが常識、ご満悦な方に遭遇すると・・・
周囲の世間体を感じて、どう態度を決定したらいいのか、う~む。となります。また、このあたりは海外なので・・と社長に苦言を言ったほうがいいのか?言わないほうがいいのか?といつも悩んでいる私である・・・苦笑

2014 年 7 月 8 日

Tiiは10周年になりました!感謝、感激、泣。


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七夕の日。
それは、私が初めて日本で起業した会社もそうでした.

7月7日は海外シンガポールで起業した会社、The Incubator Institute Pte Ltd の設立日です。 
2014年の七夕は10周年でした。My company, The Incubator Institute, We had 10 years anniversary at 7 July 2014 since 2004.
昨夜は、夕方からスタッフたちとの宴となりました。また、関係者の方からは、お祝いのメールやお花を頂き、大変嬉しかったです。
本当に、本当にこれまでの苦節10年の間、助けて頂いた人、そして、お客様に心から本当に感謝。これから、また、Tiiと齋藤Kazは進化していきます!(感激)10-yers-3
(でも、実は、まともに振り返ると大泣きしちゃいそうなのです。。ひとりで泣こう(^_^.) )

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2014 年 3 月 1 日

【内閣府 世界青年の船グローバルリーダー育成事業1】

1月25日から、2月22日までの29日間にわたった大型グローバルリーダー育成研修が完了しました。わたくし、齋藤はこの研修のなかで「青年起業コースファシリテーター」として参加させて頂きました。Mission completed!
lastday
この1か月の間に、年末からクライエントにはこの件でシンガポール不在になることは伝えてきましたが、Tii のお客様には回答や対応が遅くなりましたこと、一部の方にはご不便をお掛けしましたが、ご理解とご容赦頂いたこと感謝しております・・。私自身、起業したのは日本人のアジアンリーダーを育成することがビジョンでこれまで事業をしてきましたので、この仕事はとても感慨深い光栄な仕事でした。
nipponmaru

この日本政府による青年の船事業とは、
(以下、世界青年の船オフィシャルサイトより)
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昭和34年度に、当時皇太子殿下であられた今上陛下の御成婚を記念して時の岸信介内閣総理大臣の直々の発議により「青年海外派遣」事業が開始されたことが発端となり開始されました。
 さらに、昭和42年度には明治百年記念事業の一つである「青年の船」事業が開始されました。「青年海外派遣」事業と「青年の船」事業はいずれも当時、日本 の若い青年が自力で海外に行くことが非常に困難であった時代に、政府が実施主体となって日本青年を海外に派遣するという、正に日本国中の青年に大きな夢と 希望を与えた事業でした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

しかし、今回の25回目となる青年の船事業を継承する「グローバルリーダー育成事業」実現の背景には壮絶?なドラマがあった・・。
長年、この日本政府による世界青年の船が毎年実施されてきたが、あの民主党が政権を取った後の事業仕分けで、『日本と世界各国の青年が船旅を通じて交流する「世界青年の船」を含む青年国際交流(11年度予算で14億6千万円)など4事業を「廃止」と判定した。』この事業が教育、国際交流という目的で成果が明確に見えにくいこともあり、廃止という結果に・・・。実質、予算がないので事業閉鎖に追い込まれるような状況でした。
その時。このプログラム運営に尽力してきたNPOの青少年国際交流推進センターの事務局長をはじめ、2013年の12月26日の総選挙で自民党が政権を取った時点から、凄いスピードで動き、事業予算を取り戻すために国会へ予算審議を提出、なんとか最低限の運営予算を獲得して、2013年度の事業が開始できたという、執念と情熱のドラマがあったそうです。
この一旦は廃止とされた事業をなんとか、次のプログラムに参加を希望していた世界から集まる青年達の希望をつなぐために、奮闘した現場の方たちには敬意を表します。
これこそが、ソーシャルアントレプレナーなるリーダーシップだと実は思っていました。女性の事務局長が必死に政府関係者たちへ熱心にロビー活動をされた賜物だろうと思い、私はそのリーダーシップに感動してしまい胸が熱くなりました。

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今回、新しく組みなおした「グローバルリーダー育成研修」には、日本、バーレーン、ブラジル、フィジー、インド、メキシコ、スウェーデン、タンザニア、トルコの9か国から、合計160人が参加しました。
このプログラムの概要としては、
A: Cross-cultural Understanding、異文化理解
B: Environment環境、
C: Information and Media ITとメディア、
D. Youth Entrepreneurship 青年起業
の4つの課題コースに分かれて、テーマごとにコースファシリテーターが準備したレクチャーと課題のテーマに沿ってディスカッションの時間を重ね、その課題に関連する企業や施設へ訪問し、さらに理解や問題意識を深めていく流れ。

実際に自分達がアクションをとっていくために必要なリーダーシップセミナー、プロジェクトマネジメントセミナー、そしてこの事業全体のコミュニティに対して個人、グループで委員会(プロジェクトグループ)を作り、それぞれがコミュニティに貢献する活動が事業期間中に発揮されるという、仕組みになっています。誰もが、ただ黙ってそこにいるわけにはいかない環境に身をおくことで、英語に苦手意識のある日本人でも動かないわけにはいかない仕掛けになっていました。
とにかく、大型客船が舞台でもあるゆえ?密度の濃い大型な研修事業でした。

にっぽん丸で横浜港をでて、早朝に石巻港についた朝、まだ暗くて凍りついた港を見て、ふと、(グローバル人材育成X青年起業(起業家精神)なんて、なんだか自分の人生ビジョンを総括するようなテーマに今、自分はいるかも)と思って、きゅんとしてしまいました。。笑

シンガポールを出発する前から色々と悩んだ末に、Entrepreneurship「起業家精神」を探るための全体のストーリーを設定して、プログラムの流れを創りました。 
クラスとしては9か国から、42名となり、海外からの参加者は社会人がほとんどで、日本人参加者は大学生が9割以上。ひとりひとりのバックグラウンドもまったく違う上に、外国人と日本人とでは社会経験の大きなギャップもあり、同時に英語力のギャップもありました。 そんな参加者たちにとっては、やはり、最低限、ディスカッションに必要な新しい語彙、定義、ファクト、今、実際に世界で社会起業家、Social Entrepreneur とSocial enterpriseという新しいコンセプトのビジネスモデルのムーブメントが起きていること。
そして、実際に今日の社会で人々の生活を支える製品、サービスを生み出した起業家達のドラマを共有して彼らの言葉を聴くことから、「起業家精神の本質は何だ?」ということをそれぞれ掴んで自国、地元地域に帰って欲しいということが私の大目的でした。
ファシリテーターは、教師でも講師でもないので、そのラーニングゴールに対して、参加者が考えるためのテーマや質問を与えて、参加する姿勢を大切に、意見を積極的に引出し、その場の人たちからお互いに学びを得るという場をつくるのが大きな役割。

まず、私自身としてはこれまで、民間で主催者側として企業の研修事業をしてまいりましたが、最長でも4日間研修で、29日間連続の休日なしの団体研修に携わったのは初めてで、毎日、朝8時半からスタッフミーティング、夜は21:30~のミーティングをして終わるのは大体22時。その後、部屋にもどって研修の準備。
私自身、そんな働き方をしたのはシンガポールで会社を起業した当時は毎日がそんな生活でしたが、ここしばらくの間、普段はシンガポールスタイルで短時間労働、土日休みの生活をしていた私にとっては、その長時間労働の団体生活に身体がついていけるかなあ?と不安を感じながらも、自分を鼓舞しながら、極寒の日本に向かったのが、冷たい雪の降る1月22日でした。

とにかく、この時期の団体生活で脅威だったのはインフルエンザが参加者のなかで発生、拡大することでした。スタッフや参加者も含めて、皆で手洗い、うがい、アルコール消毒、発熱者がでればマスクをするなどを確実に実施することで、運営に大きな影響を与えるような発症に至ることもなく、予定通り、無事に全体事業の運営を完了することができました。国の事業の場合、団体で病院に行くようなことがあるとニュースとなりやすいため、本当に船のなかでは一人、インフルエンザがでたときにはピリピリした空気が流れていましたが、個人の小さな行動が成果へのコントロールにつながったという実感をしました。内閣府や運営スタッフの素晴らしいチームワークとその仕事ぶりは感動ものでした。写真はプロフェッショナルで魅力的なスタッフの人達。great-admin

この研修の中で、発見したこと、私自身も学んだことが沢山ありましたので、また続編ブログで、日本人のグローバル人材育成について、感じたことを皆さんに共有できたらと思います。
また、日本の30歳までの若い人には、このプログラムは本当に色々なものが民間の留学や海外体験プログラムでは経験できない貴重な経験だと言えます。ここで寝食共にした世界の若いリーダー達との人脈も含めて人生にとって価値の高いもので、ぜひ応募、参加することをお奨めします。今日は長くなったので、ここまでにします。

2014 年 1 月 5 日

2014 新年明けましておめでとうございます


みなさま、明けましておめでとうございます。

長い間、Facebook やTwitter を使っていて、このブログを更新せずにいて、気が付いたら1年経過・・・・。 (^_^.)

その間に、長らくお会いしていない方から、齋藤、会社は大丈夫か?と心配して日本の携帯メールよりご連絡を頂いた方がいまして、返信を何度も差し上げたのですが、先方はメール着信拒否設定をされているようで連絡ができない。電話番号も解らない!笑

自分ではSNSで近況報告、プライベートの小さな場面までネットで公開している気になっていましたが、SNSを使っていない、つながっていない方からすれば、このサイトが長い間、更新されていな様子をみて心配をかけることがあるんだな・・と反省。 単なるウェブサイト、ブログ更新の怠慢でございました・・・そして暇なく働いておりました。

一方で、Facebookでつながっている人とはお互いの近況を本当によく目にしているので感覚的な距離が近く、物理的な距離は関係なく、ご近所感が高まりコミュニケーションがしやすくなるということも実感しています。

ただ、この一件から学んだことはSNSというのは、あくまでプライベートな人間関係や話題が中心でコミュニティは固定しやすいものなので、やはりビジネスとは使い分けが必要なんですね・・。ネット業界の人たちは難なくFacebook & Twitter だけでビジネス関係もメンテナンスできるようですが、そうだったうちのビジネスはアナログの労働サービスでした。

さて2014年は、インキュベーターインスティテュート創立10周年の年です。
これまで、シンガポールをベースに日本企業の海外拠点の人事管理、人材育成の領域を専門にマネジメントの支援をしてまいりました。
2004年のシンガポール創立当初から、会社の規模拡大は考えたことがなく、日本企業や日本人のグローバル人材創生をビジョンに、小さくても一流を目指していきたいという希望できました。
クライエントの課題に寄り添い、正解はこれですという法律家のようなスタイルではなく、クライエントが自社で考えることを可能にする場づくり、自分達で行動できるように導く、プロセスコンサルテーションのスタイルにこだわってきました。

普段、日本企業の会議室での場面では、すぐにAかB、正誤を決めたいタイプの日本人管理職の方が少なくありませんが、私はいつも、「そうですね、A , B, それ以外にもCは考えられませんか? それと、ここシンガポールではDというシナリオもありです」という提示をして、この異文化、価値観が多様なアジアの環境におかれているという想定を会議室では意図的に提示、多様な考え方を提示し、想定外のことを一度、受け止めて考えてみる、という場づくりに注力してきました。

昨今、日本からは、サイコム社をはじめ、アルー社、つい最近にはリクルート社、グロービス社などの人材研修会社もシンガポールに進出されてきました。
やっと、本気で日本企業にも、アジアのナショナルスタッフやリーダーの育成への意識が高まってきた?感じがします。

これまでのシンガポールの日本産業界を振り返ると、私がグローバル人材育成事業でこの会社を設立した2004年の創業当時は、本当に欧米企業やシンガポールの大手企業に比較して、在シンガポール日本企業は大手企業であっても、その多くはローカル人材への教育投資をしていないという現実を知り、唖然としたものです。また、駐在員の能力開発なんてことにはまったく考えたことも、研修予算枠もありませんでした。
あったのは、ベルリッツなどの英会話スクールの授業料負担制度でしょうか。笑

大手のグロービス社やリクルート社をはじめ、人材育成業界で、このアジア地域に進出している日本企業へマネジメント能力の向上が大切なこと、成長している企業=優秀なアジア人材を持つ企業は継続して人材への能力開発投資をしていること、その実践をおろそかにしてはアジアのグローバル競争市場では自社の競争優位性が持てないこと、それをもっと日本企業へ意識付けしていく流れを創れたらとても良いことだと思っています。

今後は、ブログでアジアの人材育成の現場や企業のケース、シンガポールの雇用法改正、雇用契約や人事制度についてのトピックスで書いていけるように頑張ります。
まずは新年のご挨拶まで。
齋藤一恵 Kaz

2013 年 5 月 19 日

シンガポールの少子化対策の政策と在シンガポール日本企業に関連する法改正(1)


2012年、シンガポールの出生率は、日本の1.39( 2010年だから現在はどうなのか?)の出生率よりも、さらに低い、0.78になってしまった。長年、1.1人くらいは維持して来て、昨年、いきなりガクッと下がったようです。これは、一組の夫婦に1人の子供が不在ということだ。
http://www.indexmundi.com/g/g.aspx?c=sn&v=31

そんな背景と評論的には言ってしまうが、シンガポール政府はすでにこうなる予測を立てていたうえで、結果の前に2012年から政策を早急に打ち出し、さらに子供を産む働く女性、男性、すなわち子供を産み育てる両親へ支援制度をさらに追加。

というわけで、実際に条例として企業への義務付けを施行。その一部が今月、5月1日から施行されました。

普段、企業向けに就業規則、福利厚生制度のアドバイス、策定支援をしている当社では、本来、先に情報発信するべきだったと反省もあり、このブログで具体的にお伝えしたいと思います。

また、企業側、いわゆる雇用主側が従うべき条例の法改正による義務のほかに、普段、日本人経営者があまり関知していない、社員側が受け取る福利制度についても、あわせてお伝えしたいと思います。

それによって、日本の働く女性、家庭をもつ男性社員にも何ができるのか? 
そんなことも考えていきたいと思います。
まず、最初に在シンガポール日本企業の経営者へお伝えしたほうが良いことを先に伝えていきます。

2013年5月1日から施行になった、企業の義務について。

1) これまで、ゼロ歳から7歳の子供を持つ両親に年に2日、育児有給休暇を義務付けていましたが、これを子供の年齢12歳にまでに変更しました。
2) これまでの育児休暇制度に追加して、母親、父親が共有できる育児有給休暇1週間を新設しました。これは、2013年5月1日以降に生まれた子供を持つ市民に適用されます。
3) 2013年5月1日以降に生まれた子供を持つ父親には、その子供の出産に対して一出産に対して、1週間の父親出産休暇を認める休暇を新設しました。

まずは、日本企業の義務にとって影響のある改正条例をお伝えしました。

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